メガネ殿とお嫁さま
「だ、だって、
38歳の政治家は?」
僕はぐしぐし泣きながら、
桜子さんに聞いた。
縁側に戻って、
2人並んで座った。
「お断りしました。早々に。」
桜子さんに、
頭を差し出すと、
桜子さんが
失礼いたします。と、撫でてくれた。
「でも、結婚決まったって。」
僕は、調子に乗って、
桜子さんの膝の上に頭を置いた。
もう、今はめちゃくちゃに
甘えたい気分なんだ。
もう、大体の察しがついて、
ドッキリにはまったあとの
芸能人の皆さんと
同じ気分なんだ。
柔らかい桜子さんの膝に
顔を埋めた。
「理太さまのことに決まってます。」
と僕の髪を撫でた。
「嘘だ。だったら、昨日なんで、
断ったの?」
僕は口を尖らせた。