メガネ殿とお嫁さま
彼女の格好を改めて見てしまい、
僕は心臓が跳ね上がった。


膝まで割れた着物の裾。
僕に向けられた生足。

しかも、その足は、
滑らかで白くて柔らかくて、
この世のものと思えない。


なんて、
危ない体制で、
密室に男女が2人、
時を過ごしていたのだろうか。

しかも、その顔、反則だから。

僕は、
ぱっと目線を外した。


「と、とにかく。
君は寝室で寝て。

僕はここで寝るから。」

広い部屋で助かった。
寝室からは鍵をかければいい。

僕は、また頭を掻いた。

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