メガネ殿とお嫁さま
「すみません。
あまりに幸せで
起きることができませんでした。」
桜子さんは
しゅんと肩を落とした。
ぶっ。
さっきの状況を
思い出してしまった。
あれは、
僕が得しただけだろ。
あの部分って
どこだったんだろ…。
「…。
いいから。
もう、とりあえず、
桜子さんから、
シャワーでも浴びてきて。」
僕は、
頭を掻いた。
「あの…」
桜子さんはもじもじしている。
「何?」
あんまり可愛いので、
優しく返してしまった。
「…私、
散湯浴の使い方が
あまり分からないのですが。」
僕はその場で、
またトリップした。
「何?何だって。
さん、ゆ?」