幼馴染の距離
居ても立っても居られなくなり、
「じゃあ私、次の授業が移動だから。バイバイ。」
ありもしない理由で立ち去ろうとした。
「ああ。相談乗ってくれてサンキューな。」
「うん。」
またもや作り笑いをし、屋上を去った。
屋上のドアを閉めた瞬間、張り詰めていた糸がプツンと切れたように、涙がこみ上げてきた。
私は声は出さずに静かに泣いていた。
親友に好きな人を取られた悔しさなのか、それとも、好きな人に対する怒りなのか。
自分でも何で泣いてるかなんて分からない。