罪づけ




おにぎりにサンドイッチ、私はサラダも。必要なものを買ってコンビニを出れば、また手は透吾と触れ合う。

指の絡めない繋ぎ方。ぴったりと触れ合うことはなくとも掌を包みこまれるこの感覚がとても嬉しいと思う。



それでもやはり、ぎこちない雰囲気のまま。

街灯の浮かぶ暗闇をふたりで漂うように重い足を進めて、私のマンションへ。



かちゃりと鍵を回して中に入る。ソファの前のテーブルにコンビニの袋を置いた。



「部屋着に着替えてくるわね」



透吾に断って寝室に。

柔らかな素材のパーカー。同じ素材の丈の短いパンツは私には少し可愛らしすぎるし、若いデザイン。

でも透吾が以前「内ももの痕が見えそう」と喜んでいたもの。



「だけど……」



今日はこれを着ない方がいい。そんな気がする。

きっとそういう雰囲気にはならないと思うもの。空気を壊しかねないわ。



それによっぽどでない限り、足を出すことには抵抗感があるもの。

無難に長い丈のものを引っ張り出して、ささっと着替えを済ませよう。



ジャケットを脱いで、仕事着に使っていたパンツをすとん、と足元まで落とす。

身軽になっていく感覚に息を吐き出したところで、なぜかリビングへと繋がる扉が開いた。



そこには、光の加減で表情が見えない透吾の姿。



「ちょ、っと。なにしてるのっ」



身体の関係があるとはいえ、このタイミングでの乱入はありえない。今までになかったことだし、恥ずかしい。

事後の着替えでさえ、若くはない体なんてあまり見られたくないのにこんなの……!






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