罪づけ
『罪づけ』のテーマは罪。それから愛・
結婚でした。
罪は作品のタイトルにもある通りのそのままです。ふたりの関係は、口づけることは許されないことだから。
そしてなにより愛を信じられなくなった女がまた愛を知り、求める勇気を持つお話を描きたいと思っていました。
あとは、私がまだ学生で大人の心情がわからないということもあるのですが、大人と子どもの共存────大人だから子どもみたいに、を意識していました。
大人も子どもも、恋情や愛情を前にすると上手くやれなかったりする。もちろん少しは変わるでしょうが、変わらないところもあると思いました。
我儘になって、求めて、好きという感情だけで嬉しくて悲しくて。ふたりの関係は不倫でありながら、そんなまっすぐな想いを抱いていました。なのでそんな面を綴れていたら幸いです。
ふたりが共に幸せになるか、関係を終わらせるか。悩みましたが、結局こんなところで落ち着きました。
互いのことを思えば、ふたりは別れを選ぶと思ったからです。
苦しい想いの果てにあった別れは切ないものですが、愛にとって大切なものを得たと思っています。
きっと彼女はいつか夢を叶えます。幸せな結婚をして、透吾に幸せになったわよと笑うのではないでしょうか。
オフィスに勤めたことも、勤めた人が家族にもいない環境でオフィスラブを描くことはなかなか難しいものがありました。
今までに読んできたオフィスラブの作品を思い出しつつ書いたので、もしどこか被っている点を見かけたら申し訳ないです。
いつか私が大人と言われる年齢になった時、この作品が恥ずかしくてたまらないと思えるくらい精進して参りたいと思います。
そしてまたその時にはリベンジしたいと思っています。
また同期のオフィスラブやウェディングプランナー、書店員のお話が頭の中にはありますので。待っていていただけたら嬉しいです。
今後は構想を練るばかりだった思春期シリーズを動かし始めようと思っています。中学生たちが主人公なので幼い恋を描きたいです。
あとはファンメに書きこむ完結記念SSでは透吾目線で書きたいと思っています。おそらく少しだけ未来のお話でしょう。
一応野いちごにも公開していた本作は9/8に非公開になりベリカ限定としますので、野いちごからの読者さんはお気をつけ下さい。
それでは、読んで下さった方に溢れるほどの愛を押しつけて。
2015/8/30