さよならだね。
お互い笑っていると、ふいに視線がぶつかる。
あたしたちは、どちらからともなく、引きよせられるようにキスをする。
「んっ、、」
いつもよりどんどん深くなるキスに、あたしはついていくのがやっとだった。
愁くんは片手であたしの頭を押さえ、もう片方の手を背中に回していた。
愁くんのキスに酔わされる中、ふと、背中に回されている手が胸の方に動いてきているのがわかった。
えっ、、ちょっ、、
あたしが慌てて身をよじろうとしたとき、
愁くんはいきなり唇を離し、パッとあたしから離れた。
なっ、なに、、?
あたしは戸惑いと驚きで、ただ愁くんを見つめることしかできない。
愁くんは前を向き、ハンドルに手をかけ、その上におでこを乗せる。