さよならだね。
それからも、愁くんは何かやってみたいことがあれば一緒にやって、それ以外は後ろからあたしに抱きついてずっとくっついてた。
出来上がった料理達を盛りつけ、ダイニングテーブルに並べる。
「うまそ〜。もう食っていい?」
「うん。食べよう!」
あたしがイスに座ると、
「いただきます。」
って言って、愁くんが食べる。
あたしは味が気になって、ドキドキしながら愁くんの反応を待つ。
「うまい!めっちゃうまい!」
愁くんはあたしの顔を見て、キラキラの目をしてそう言ってくれた。
あたしはその反応を見てほっと一安心。
「よかった〜!」
「ゆら天才だな!」
愁くんは本当においしそうに食べてくれる。
そんな愁くんを見ながら、あたしも幸せな気分で食べることができた。
好きな人のために作った料理を、好きな人がおいしいって食べてくれる。
それがこんなに嬉しいことだったんだと、あたしは初めて知った。