さよならだね。
「なんか良い夢見てた?」
「え?なんでわかるの?」
「幸せそうな顔して寝てたから。」
愁くんは髪をなでていた手を止め、今度はあたしの頬に手を置く。
あたしは夢の内容を愁くんに話す。
「そっか。それが、俺らの未来だったらいいな。」
「うん。そうだね。」
あたしも夢を見ながらそう思ってた。
だから、愁くんも同じように感じてくれたのがすごく嬉しかった。
「ふふふっ。」
「ん?なに笑ってんの?」
「なんでもないよ。」
「隠しごとなし。」
愁くんはあたしの頬をつねる。
力が優しいから全然痛くないけど。
「ただ、なんか幸せだな〜って思ったの。」
「俺も。」
愁くんは微笑んでくれて、あたしのおでこにキスをした。
その日は、そのまま愁くんの腕の中で眠った。
すごく、、
すごく幸せだった。