さよならだね。
愛しい彼女 ~ 愁 side ~
「だから行かねーって。」
「頼むよ〜。どうしてもあと1人足りねーんだよ。愁しかいねーんだって。」
「知らねーよ。他探せ。」
何度断っても、いつまだもしつこく誘ってくる海斗。
今度やる合コンの人数が足りないらしい。
「お前が合コンとか遊ぶのやめたのっていつだっけ?もう何年も前だよな〜。」
ぐいっと残りのビールを飲み干し、生もう一つ〜なんて定員にさけんでる海斗。
こいつとは腐れ縁っつーか、なぜか大学までずっと一緒だった幼なじみ。
お互い見た目は変わったけど、俺らの関係はちっとも変わんなくて、いまでも仲良くしてんのはこいつくらい。
「お前もあきねーな。合コン。」
「人を遊び人みたいに言うなよ〜。愁だって前は一緒にやってたろ!俺だって久々の合コンなんだぞ!」
確かに。
俺らは大学の頃から社会人になってすぐくらいまで、バカみたいに遊んでた。
合コン行ったり、適当に女と遊んだり、
いま思えば本当くだらねえけど、あの頃はあれが楽しかったんだよな。
でも、社会人になってしばらくすると、そんな遊びほうけてんのが情けなくなってきて、仕事のやりがいや楽しさを知って、自然と女遊びみたいなこともしなくなった。