さよならだね。




「じゃあ、あたし達はこれで失礼します。」


ゆらの友達が、ゆらの手を引いて帰っていく。




そっか。

ゆらはもう帰るのか、、。

慣れない合コンで疲れただろうしな。


そう思いながらゆら達の後ろ姿を眺めていると、




「愁!まさかお前!」


海斗にガッと肩を掴まれた。


「まさか、、まさかお前、優華ちゃんのこと、、」


「は?ちげーよ。」


「なんだ〜。お前が切ない顔して見つめてっから。優華ちゃんかと思ったわ。」


「ふーん、お前は気に入ったわけね。優華ちゃんが。」



俺がそう言うと、えっ!なんでわかんの!って騒ぎだす海斗。


ほんとわかりやすいやつ。




そんなとき、、


あっ!やべ!ゆらの連絡先聞くの忘れてた!


思い出した俺は、

「悪い海斗、先行ってて!」

慌ててゆら達の歩いた方へ走り出していた。



こんなに走ったのいつぶりだ?


久しぶりに走るのは息が上がってきついのに、なぜか俺の心はワクワクしていた。




ゆら達に追いつき、ゆらに連絡先を聞くと、ゆらは少し困ったような驚いたような反応だった。


どうにか連絡先をゲットできた俺は、急いで二次会のカラオケに向かう。




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