さよならだね。



「ゆら。俺のこと好き?」


俺がそう聞くと、ゆらは腕の中でコクンっと、確かにうなづいた。



俺はゆらを抱きしめる腕に力を込める。




ゆらの返事で、最近の “俺はゆらにふさわしいのか。” って悩みは、どっかに吹っ飛んだみたいだ。


ゆらが、、

ゆらが俺のことを好きだと言ってくれる。


なら、俺は精一杯ゆらを大切にする。


それだけだ。




「俺も好きだよ。」


ゆらの頬に手をあて、そう言うと、ゆらの唇にキスをした。



すぐに真っ赤になってうつむくゆら。


そんなゆらが愛おしくて、俺はもう一度キスをした。




俺とゆらは、手をつないで河原に戻る。


みんなにおめでとうと言われ、俺の手の中には温かくて小さなゆらの手があって、、


俺は、本当に幸せだと感じた。



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