さよならだね。
ゆら、、
ゆら、、
ゆら、、
俺は何度もゆらの名前を呼んだ。
夢じゃないんだ、
ゆらが本当にここに、俺の腕の中にいるんだ、って確かめるように。
俺が腕枕をして、そっと髪をなでていると、ゆらは疲れたのかすぐに眠ってしまった。
幸せそうな顔で眠るゆらの寝顔を見つめながら、俺は幸せを噛みしめていた。
こんな気持ちは初めてだった。
バカみたいに遊んでたあの頃、誰を抱いてもこんな気持ちになったことはない。
ああ、これが好きってことなのか。
これが愛してるってことなのか。
俺は27歳にもなって、やっと知ったよ。
こんなにも心が温かくなるなんて、、
ありがとう、ゆら。
「ゆら、愛してる。ずっと、離さないから。」
俺はそうつぶやいて、すやすや眠っているゆらにキスをして、目を閉じた。