さよならだね。
星空と花火
「やっとおわった〜!!」
春学期最後のテストが終わり、優華はそう言い、ん〜!っと背伸びをする。
「疲れたね〜。あとは単位取れてることを祈って、夏休み遊びまくるだけだね!」
明日からの夏休みに目をキラキラさせる美奈。
、、季節は、もう夏になっていた。
ギラギラ照りつける太陽、吹き抜ける生ぬるい風、モワモワっと沸き立つ蜃気楼、、
愁くんと過ごす日々は、本当にあっという間に感じた。
大きく変わったことは一つもない。
付き合い始めた頃と同じように、あたしたちはどこにでもいる、普通のカップルの1組だった。
毎日連絡は取るし、たまにデートに出かけたり、愁くんにご飯作ってあげたり、愁くんちにお泊まりしたり、
何もかもが順調だった。
愁くんのことが大好きで、毎日がとっても幸せで、時が過ぎるのが早かった。
「ゆらは明後日の夏祭り、立花さんと行くんでしょ?」
優華は頬杖をついてあたしを見る。