さよならだね。



「なんか、全部話せてすっきりした。」


「うん。あたしも。」


顔を見合わせて笑い合う。



「ゆらはすぐ顔に出るから、隠し事なんてできないな。」


「も〜それ褒めてるの?バカにしてるの?」


「褒めてるって。」


「ん〜、じゃあありがとう。」




お互い話したいこと素直に話すと、こんなにスッキリするんだね。


さっきまでモヤモヤして、心がすごく重たかったけど、いまはこんなに軽い。



素直になるって難しいけど、愁くんにだったら、なんでも話せちゃう気がする。


愁くんは何でも優しく受け止めてくれる、って安心できるから。





「ゆら。俺たちこれからも、なんでも正直に話し合おう?隠し事はなし。」


「うん。約束だよ!」


「ん。約束。」



あたしが小指を差し出すと、愁くんも小指を出して握ってくれた。



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