さよならだね。
ヒュ〜〜〜、、
ドーーーン。
あたしたちが小指を繋いで約束したら、すごいばっちりのタイミングで花火が上がった。
「わぁ〜!きれーい!」
あたしは花火に釘づけになる。
人混みが苦手だし、一緒に見に行く彼氏なんていなかったし、ここ何年か夏祭りに来てなくて、花火を見るのも数年ぶり。
夜空に咲く色とりどりの花火。
花火ってこんなにきれいだったっけ。
愁くんが、そっとあたしの手を握る。
「来年も一緒に見ような。」
そんな素敵な言葉をあたしにくれる。
「それも約束だね。」
あたしたちは2つ目の約束を交わし、そっとキスをした。
りんご飴よりも、うんと甘いキスを。
満点の星空と、そこに咲く綺麗な花火と、愁くんからのキス。
あたしの夏の思い出。