さよならだね。
去年のクリスマス
「よし!完成〜!」
あたしは、いま飾りつけが終わったばかりのクリスマスツリーに電源を入れる。
「わぁ〜!きれい!」
色とりどりに光るライト。
星やリンゴに、靴下や雪だるま、いろんな飾りをつけたクリスマスツリーがキラキラ輝く。
愁くんに早く見せてあげたいなぁ〜。
ふと時計を見ると、午後4時を回ろうとしていた。
やばい!急いでご飯作らなきゃ!
今日はクリスマスイブ。
愁くんは1週間の出張に行っていて、今日の7時くらいに帰ってくることになっていた。
愁くんをびっくりさせようと思って、内緒で愁くんの部屋にツリーを飾ったんだ〜!
喜んでくれるかな?
あたしは急いで料理にとりかかる。
どっかディナーでも行こっか?って愁くんは言ってくれたけど、出張から帰って疲れてるだろうし、久々に会えるから2人きりでゆっくりしたいし、、あたしがご飯を作ることにした。
前もってレシピを調べておいた、普段作り慣れていない少し豪華な料理。
美味しくできますように!って願いを込めながら作る。
数々の料理をテーブルに並べ終わったとき、ちょうど玄関が開く音がした。