さよならだね。



あたしがうなずくと、愁くんはあたしの手を握って一緒リビングに戻り、2人でソファーに座る。


愁くんが大事そうに、きれいにプレゼントのラッピングをはがしていく。

あまりに慎重でそれがちょっとおもしろい。



「バーって外していいのに〜」


「やだ。全部きれいにとっとく。」




やだもう、ほんとかわいい!


ラッピングだよ?

ちょっとかわいいクリスマス仕様の包装紙だよ?

それを全部とっといてくれるの?


そんな優しくてかわいい愁くんが大好き。





「うわ!なにこれ、プラネタリウム?」


中身を見て、より一層目をキラキラさせる愁くん。


「これね、お部屋でプラネタリウムが見れるやつなんだ〜!これで天文館に行かなくても、いつでもプラネタリウム見れるね!」


「夜にベランダ出なくても、天気が曇りでも雨でも星が見れるな。」


「うん!あとで一緒に見よ?」


「ん。ありがと。」



愁くんだけのためっていうより、あたしが愁くんと一緒に見たいって思って買ったもの。


愁くんが本当に喜んでくれて、すごく嬉しかった。



好きな人と同じものが好きで、一緒に楽しめるって本当に素敵なこと。



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