さよならだね。



「そのサンタの服も買ったの?」


愁くんが、あたしの着ているサンタさんのワンピースのスカートをひらひらさせる。



「ううん。これは去年のクリスマスに、優華と美奈とお揃いで買って、これ着てクリスマスパーティーしたんだ!」


「3人で?」


「他にも5人いたよ!みんなでサンタとかトナカイのコスプレしたの!」


あたしがそう言うと、愁くんが少し眉をひそめる。




「男もいた?」


「ふふふ、いないよ!女の子だけでやったの。」


「ならいい。」


そう言って笑顔に戻る愁くん。



「他の男に見られたかと思った。」


なんて、はにかむ愁くん。



ヤキモチ妬いてくれたの?

ほんとに愁くんがかわいすぎてどうしよう!


ぎゅーって愁くんに抱きつきたいな、って思ったら、愁くんが先に抱きしめてくれた。




「ゆらサンタは俺だけのサンタだからな。」


そんな素敵な言葉もくれちゃう。


幸せだよ。

幸せすぎて、怖くなっちゃうくらい幸せ。



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