さよならだね。



「ゆら。」


愁くんに呼ばれて、あたしは愁くんを見上げる。


「ちょっと目閉じてて。」


「え?なんで?」


「いいから。早く。」


愁くんに言われた通り、黙って目を閉じると、




ん??

あれ??なんだろ、、



愁くんがあたしのサンタの帽子を取って、あたしの頭に小さな何かを置いて、またサンタの帽子を上から被せた。



「ん。もういいよ。」


愁くんに言われて目を開ける。



「なに?なんか頭に乗せたでしょ!」


あたしは急いで帽子の中からそれを取り出す。




それは小さな箱みたいなものだった。



「プレゼント。」


そう言って、少し恥ずかしそうに笑う愁くん。


「ありがとう!開けてもいい?」


「ん。」



あたしは愁くんがやったみたいに、そっと大事にその箱を開ける。




「わあ〜!かわいい!」



そこには、ピンクゴールドの指輪。

小さなハート型のキラキラしたダイヤがついてる。



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