さよならだね。



「なんで?俺が脱がせたいのに〜。」


「無理無理!お願い!」


「しょうがないな〜。お湯にに入ったらすぐ呼べよ?」


「うん、わかった。」




あたしは愁くんを残し、脱衣所で急いで服を脱ぎ、露天風呂のドアを開ける。



そこには普通のバスタブより少しちっちゃいかな?ってくらいのお風呂があって、辺りは木々などで囲われ、周りからは見えなくなっている。


本当にプライベート露天風呂って感じで、家にもこんなの欲しい〜ってくらい素敵。




「ゆら〜、まだ〜?」


中から愁くんの声が聞こえて、慌ててお湯につかる。



「いいよ〜。」


あたしはそう言って、ドアに背を向ける。


だって、、

愁くんの裸なんて、恥ずかしくてまともに見れないもん。




「ゆら〜。」


待ってましたと言わんばかりに、あたしが声をかけるとすぐに愁くんが露天風呂にやってきた。


お湯につかると、また後ろからあたしを抱きしめる。



「なんでそっち向いてんの?こっち向けよ。」


「やだ〜!恥ずかしい。」



愁くんは、あたしを後ろから抱きしめたまま、あたしの肩にあごをのせる。


そして、あたしの耳にキスをする。


愁くんの息が、あたしの耳にかかる。



< 242 / 444 >

この作品をシェア

pagetop