さよならだね。



「ゆら、こっち向けよ。」


「だって、、」



あたしが振り向けずに固まっていると、


「ちょっ、愁くん!まっ、待って!」



愁くんのキスが、耳から首筋に、首筋から背中に降りていく。




「今日おあずけくらいすぎて、もう待てない。」


「えっ、ちょっ、、」



あたしはくるっと、愁くんの方を向かされる。





「んっ、、」


目が合うとすぐに唇を奪われる。



いつもより激しく深いキスに、あたしの頭はぼーっとしてくる。


少し離れようと、愁くんの胸を押し返していた手から、こわばっていた体から、どんどん力が抜けていく。





「愁くん、、?」



やっと唇を離してくれた愁くんは、おでこをくっつけて、じっとあたしを見る。



「その顔反則。」


「えっ?あっ、ちょっと愁くん!」



次の瞬間、愁くんにお姫様抱っこされて脱衣所につれていかれる。




「やっ、お、おろして!」


「無理。」


そう言う愁くんに、ざっと体を拭かれ、そのまま部屋に敷いてあった布団に寝かされる。



< 243 / 444 >

この作品をシェア

pagetop