さよならだね。



「ゆらは?立花さんと結婚とか考えないの?」


「ん〜、はっきり結婚とはわかんないけど、でも、ずっと一緒にいたいって思う。」


「そっか。はぁ〜、海斗と立花さんは、どう考えてるんだろうね〜。男の人って、中々結婚とか考えないじゃん?」




愁くんは、どう考えてるんだろ、、。


はっきり結婚とまではいかなくても、これから先も、あたしといたいって思ってくれてる?



なんとなくそんなこと言われて、あたしがうかれてるだけってことはあるけど、ちゃんとそういうこと、話すことってないから、、


いざ考えてみると、ちょっと不安になるかも。





「あたしたちもさ、来年の春には就活始まるし、なんかいろいろ考えちゃうんだよね〜。結婚して専業主婦っていうのが、やっぱり女の子の夢だよね〜。」



そんなこと言う優華がかわいくて、あたしはなんだか嬉しくなる。


あんなクールな優華が、こんな風になっちゃってるんだもん。


原口さんの力ってすごいんだな〜、なんて。





気づけば、デザートを食べながら、お互いののろけ話みたいになってた。


優華って、あんまりのろけることもなかったから、こんな会話してるのが新鮮だった。



この間のデートでね〜、とか

こんなこと言われてね〜、とか

このときかっこよくてね〜、とか


そんなたわいもない話をしてた。




そのとき、


あたしのスマホが鳴った。




電話を切り、急いでお会計を済ませたあたしたちは、バタバタと店を出る。


駅まで2人で猛ダッシュ。


ずっと音信不通になってた美奈から、泣きながら電話があった、あのときみたいに、、



< 249 / 444 >

この作品をシェア

pagetop