さよならだね。



「このままじゃ、ゆらもずっとそわそわしてると思うし。それに、俺も美奈ちゃんの赤ちゃんに会ってみたいから。」


「本当?ごめんね?」


「謝るなって、いつも言ってるだろ?」


「うん、ありがとう。」



せっかくこんなに素敵なディナーを準備してくれたのに、愁くんに申し訳ない。



でも、あたしが行きやすいように、俺も会いたいからって言ってくれたんだよね?



そんな優しい愁くんが大好き。


だから、愁くんの優しさに甘えさせてもらおう。






フレンチのフルコースを食べ終わったあたしたちは、愁くんが運転する車で、美奈と赤ちゃんがいる病院へと向かった。



病院に行く途中で、甘いものでも差し入れたいって、愁くんがケーキ屋さんに寄ってくれて、美奈のためにケーキやプリンを買ってくれた。



そんな愁くんに、あたしは感動しちゃったんだ。




病院の駐車場について、愁くんと車を降りたとき、1台の車が入ってきて、愁くんの車の隣に止まった。



「ゆら〜!!」


その車から優華が勢いよく降りてきた。



「えっ、優華?なんで優華が、、」


そのとき、運転席から原口さんが降りてきた。



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