さよならだね。
バレンタイン
「本当に大丈夫?あたしいますぐ行けるよ?」
「大丈夫だって。ゲホッ、、ゆらにうつったら、ゲホゲホ、、」
「あたしなら大丈夫だから!心配だよ〜。」
バレンタインの日の夕方4時過ぎ。
仕事が終わったら迎えに行くって約束してたはずの愁くんから、急に電話がかかってきた。
風邪ひいたみたいで、熱があって会社を早退したと。
あたしにうつすと悪いから、今日は会えないと。
あたしは心配だから、いまから看病に行くって言ってるのに、愁くんは絶対来るなの一点張り。
だって、会社を早退するなんて、相当高い熱なんでしょ?
それほど体が辛いんでしょ?
部屋で一人で横になってる愁くんの姿を想像すると、あたしは心配でいてもたってもいられない。
「あぁ〜、やっぱりだめ!心配だから行く!ちゃんと休んどいてね!」
「えっ、ゆら、、」
愁くんが何か言いかけたけど、あたしは強引に電話切って家を出た。
愁くんの家に向かう途中、薬局によって風邪薬と冷えピタを買って、スーパーで食材を買って行く。
合鍵で急いで部屋に入ると、愁くんが、ソファーで毛布をきてうずくまっていた。
「愁くん!!」
慌ててかけよる。