さよならだね。
「ん、、ゆら、、」
辛そうに顔をゆがめている愁くん。
おでこに手を当てると、想像以上に熱かった。
「愁くん、体温計は?」
「あぁ、救急箱だったかな?ゲホゲホ、、」
あたしは救急箱から体温計を見つけ出し、愁くんの脇にそっとはさむ。
えっ、、38.9度、、?
「うそ!すごい熱!もう、こんなの全然大丈夫じゃないじゃん!」
あたしは慌てて愁くんのおでこに冷えピタを貼って、氷枕を持ってきて頭の下に入れ、冷凍庫にあった保冷剤をタオルに包んで首や脇にはさんだ。
「大丈夫?寒くない?」
「ん。冷たくて気持ちいい。」
「じゃあ、このまましばらく寝てて?あたしおかゆ作るから。」
あたしが愁くんに毛布をかけ直し、立ち上がろうとしたら、、
「行くな。ここにいて。」
愁くんに腕を掴まれ、引き止められた。
「大丈夫だよ。キッチンにいるから、何かあったらすぐ呼んで?ね?」
「やだ。ゲホゲホッ、、離れんな。」
愁くんは腕を離してはくれない。