さよならだね。
食いしん坊のくせに、甘い物が大好きなくせに、華奢で小さいゆら。
守ってやりたい。
俺が守りたい。
いつもそう思うんだ。
守りたいものができるって、すげー強くなれる。
俺がしっかりしなきゃ、俺が頑張らなきゃって思うんだ。
でも、ゆらは不思議で、
俺がそう強く思って頑張りすぎて疲れてるとき、何も言わなくてもゆらにはわかるんだ。
そっとそばにいてくれて、頑張りすぎなくていいんだよ、ってそう言ってくれてるみたいに感じる。
ゆらは、俺のパワーの源でもあり、俺の癒しでもあるんだ。
「あ!あと1分だよ〜!」
そう言って嬉しそうにはしゃぎだすゆら。
そんなゆらが愛おしくてしょうがない。
境内で、カウントダウンが始まる。
ゆらと一緒に10秒前からカウントした。
「4、3、2、1、、愁くん!明けましておめでとう!」
「おめでとう。」
「今年もよろしくね!」
「ん。俺の方こそよろしく。」
愁くんと新年迎えられた〜!なんて喜んでるゆらがかわいくて、いますぐ抱きしめたいけど我慢。
だって、ゆら絶対真っ赤になるから、そんなゆらの顔を周りのやつに見られたくない。