さよならだね。
Chapter.4
消えた記憶
遅いなぁ〜、、、
どうしたんだろう?道が混んでるのかな?
あたしは、いつものように、外で愁くんの迎えを待っていた。
3月半ばだというのに、今日はまだ寒くて、春はまだ感じられない。
愁くんからの電話があって、そろそろかなって外に出たんだけど、
愁くんは一向に現れない。
あたしは空を見上げる。
今日もきれいな星空が広がったいた。
そのとき、遠くで救急車のサイレンが聞こえた。
なんだか、それがとても気になった。
サイレンなんて結構聞こえてくることあるし、全然珍しくもなんともないはずなのに、なぜか胸騒ぎがしたの。
まさか、、ね、、。
あたしが嫌な胸騒ぎをかき消そうとしたとき、携帯が鳴った。
えっ、、?
原口さん、、?
連絡先を交換はしていたけど、お互い連絡することもなかったため、初めて表示されるその名前に、より一層胸騒ぎがした。
「もしもし?」
「ゆらちゃん!ゆらちゃん大変なんだ!愁が、、愁が!!」
原口さんの言葉を聞き、あたしは走り出した。
足がもつれそうになるくらい、必死に全力で走り、タクシーを拾って乗り込んだ。