さよならだね。



「ゆら、、大丈夫だよ。立花さんならきっと大丈夫。」



優華も泣いているのに、ずっと背中をなでてくれて、その手がすごく温かかった。




「あたしの、、せいで、、愁くん、、」



あたしは途切れ途切れに、消えそうな小さな声で話す。



「あたしの家に、向かってさえなかったら、、」


「それは違う!ゆらちゃんのせいじゃない!悪いのは、突っ込んできた相手だから!」



原口さんが珍しく大きめな声で、強く言ってくれた。





「警察から聞かされた話では、相手は結構な泥酔状態だった。飲酒運転だったんだよ。それで、信号無視して愁の車に突っ込んだんだ。ぶつかったのが調度運転席付近で、それで、、くそっ!!」



原口さんも泣いていた。


悔しそうに、悲しそうに、泣いていた。






そんなことってある、、?


飲酒運転で信号無視?


なんで、、そんな、、



神様、どうして愁くんなんですか?


愁くんが何か悪いことしましたか?



どうして、、どうして、、




すごく悔しくて、より一層涙が出てくる。



でも、やっぱり自分を責めることもやめられなかった。



だって、あたしが約束してなければ、、


あたしの家に迎えに来なければ、、


気をつけてゆっくり来てねって言ってたら、、




そう思うと、どうしてもあたしのせいで愁くんが、って考えてしまう。



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