さよならだね。



でも、、

家で一人になると、また涙が溢れてくる。



ずっと愁くんのことが頭から離れない。




愁くんの笑った顔


愁くんの真剣な顔


愁くんのすねた顔


愁くんの寝顔


愁くんのいじわるな顔



いろんな愁くんが、走馬灯のように頭に浮かぶ。




やだよ、愁くん。


お願いだから、早く目を覚まして。



神様、お願いです。


あたしはどうなってもいいから、代わりにあたしがどれだけ苦しんでもいいから、どうか愁くんを助けてください。



あたし、愁くんがいないと、、


愁くんと一緒じゃないとダメなんです。


笑うことも出来ないんです。



あたしから、みんなから、愁くんを奪わないでください。






布団にもぐって、声を殺して泣き続けた。


泣いても泣いても、止まることを知らず、流れ続ける涙。



「愁、、くん、、」



声に出して名前を呼ぶと、余計に辛くなった。




愁くんに会いたいよ。


愁くんの顔が見たい。

愁くんの声が聞きたい。

愁くんに抱きしめてほしい。

愁くんの温もりを感じたい。



どこにも行かないで、愁くん。


あたしをおいて行かないで。



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