さよならだね。
「ゆら、、強いね、ゆら。」
あたしよりも泣きじゃくる優華。
いつも冷静で、あんなにクールな性格だった優華なのに。
「愁のやつ、、なんで、、。誰よりも、ゆらちゃんのことは、忘れられないはずだろ。」
原口さんも泣いてる、、?
顔は見えないけど、運転してる肩が少し震えてる気がした。
あたしの家の前について、優華はあたしのそばにいるって聞かなかったけど、大丈夫だからって原口さんに連れて帰ってもらった。
優華の優しさは心からありがたいけど、、
でも、少し一人になりたかった。
部屋に入って、あたしはすぐ、その場に泣き崩れた。
家族に心配されないように、声を押し殺し、静かに泣いた。
愁くんの前でも泣きたくなかったし、優華や原口さんにも心配かけないように、なるべく泣くのはやめたかった。
いままで我慢したぶん、たくさん泣いた。
どうして、、?
どうして愁くんは、あたしのこと、忘れちゃったの?
あたしとの思い出は、そんなに簡単に消えてしまうくらいだった?
愁くんのあたしへの愛は、そんなに小さく軽いものだった?
そんなことない、って信じたいけど、、
信じてるけど、、
でも、愁くんの記憶から、心から、あたしが追い出されたような気がして、、
すごく悲しかった。
こんなんじゃだめだ。
もっと強くならなきゃ。
優華、あたしはまだまだ、弱いみたい。