さよならだね。
Chapter.5
新しい一歩
愁くんにさよならをして、丸1週間が経った。
今日は、愁くんの退院の日。
優華がそう言ってた。
愁くん、退院おめでとう。
元気になって良かったね。
あたしは、青空に向かって、心の中でそうつぶやいた。
愁くんに会わないと決めてから、まだたったの1週間なのに、あたしには1ヶ月、それ以上にも感じられるくらい長かった。
就活で忙しいのがありがたい。
忙しくしてないと、愁くんのことばっかり考えてしまいそうだから。
でもね、、決めてるんだ。
1日で一度だけ。
夜に星空を見上げて、愁くんを想う。
その時間だけは、愁くんを思って泣いたり笑ったり、、
星空を愁くんに置き換えて、話しかけてみたりするの。
あたしは、まだ全然前になんて進めてない。
でも、優華が言ってた。
「無理に忘れようとすればするほど、頭の中がそれで溢れかえっちゃう。」
だから、無理に忘れようとせず、いまはまだ、思い続けてみることにした。
時間が解決してくれる、、
そう信じて。