さよならだね。
あたしの道
「よかったね〜、本当に、本当によかった〜!」
自分のことのように、泣いて喜んでくれる美奈。
「うん、ありがと。」
「全くもう!あたしも海斗も、本当に辛かったんだから〜!」
そんな言い方をしながらも、よかったねって涙ぐんでくれる優華。
久しぶりに集まったあたしたち。
美奈の家に集合した。
美奈は赤ちゃんがいて大変だから、愁くんのことは、電話やメールで簡単にしか知らせてなかった。
やっと、直接こうして全部を話した。
「ゆらが辛かったのに、あたしそばにいられなくて、本当にごめんね?」
「ううん、幸ちゃんがいるんだから当然だよ。あたしは、大丈夫だから。辛かったけど、もういまは幸せだから。」
「そうだよ。美奈の分も、ちゃんとあたしが頑張っといたから!ねぇ〜、幸ちゃ〜ん?」
優華が、幸ちゃんを抱き上げる。
こっちまで笑顔になるような、素敵な笑顔の幸ちゃん。
そう、美奈の赤ちゃんは、幸(サチ)って名前になったんだ。
赤ちゃんの名前は、もっと他にもいろいろ候補があって、、
女の子らしい、可愛い名前にしようか、
女性らしい、清楚な名前にしようか、
いまどき風の少しおしゃれな名前にしようか、
やっぱり、自分の名前の一文字でも入れようか、
あたしたちも、美奈と一緒にたくさん考えていたんだよね。