さよならだね。
自己嫌悪 ~ 愁 side ~
なんだ、、?これ、、
涙が溢れる、、
運転しながら、涙で視界がぼやけるんだ。
ゆらの家からの帰り道、俺は情けないくらい、涙が止まらなかった。
俺から言い出した。
少し、距離を置きたい。
少し、時間がほしい。と、、
自分から言ったくせに、このありさま。
本当情けねーよ、俺。
自分の気持ちに気づいたあの日。
ゆらに想いを伝えて、付き合うことになったあの日。
あの日から、俺はずっと悩んでた。
ゆらが、俺の記憶のことは、ゆっくり自然に任せようと言ってくれた。
だから俺も安心してた。
俺と一緒にいるとき、ゆらはいつも笑ってた。
ふわっと、俺の心を包み込むように、優しく笑ってくれるんだ。
その笑顔が大好きだった。
でも、気づいたんだ。
ゆらがたまにする、すごく悲しそうな顔に。
その、寂しそうな目に。
ほんの一瞬だけ、そんな顔になる。