さよならだね。
こんな女の子いねーよな。
愁のことが好きだから、自分がどんだけ苦しくても、愁の幸せ願ってるんだぜ?
自分よりも、愁のこと大事にしちゃうんだぜ?
すげーよ、ゆらちゃんの愛。
でもさ、そんなゆらちゃんの大きな愛に、奇跡が起きたんだよな。
愁が、またゆらちゃんのことを好きになったんだよ。
愁の退院の日。
俺と優華に、愁が聞いてきたんだ。
ゆらに会いに行きたいから、ゆらの居場所を教えてくれって。
それで、俺と優華で、愁をゆらちゃんちまで連れてって、
二人はまた、思いが通じ合ったんだ。
愁から聞いた。
ゆらちゃんが、記憶を取り戻すのは、自然に任せようって言ったんだって。
思い出せなくても、それでもいいって。
愁といれれば、それでいいって。
嬉しそうにゆらちゃんのこと話す愁が、なんだか懐かしく感じちゃってさ。
ああ、良かった。
って、心から思ったんだ。
やっぱりこの二人は、二人じゃなきゃダメなんだよな。
この二人が離れるなんて、絶対ありえないんだ。
離れてほしくないんだ。