さよならだね。



こんな女の子いねーよな。



愁のことが好きだから、自分がどんだけ苦しくても、愁の幸せ願ってるんだぜ?


自分よりも、愁のこと大事にしちゃうんだぜ?



すげーよ、ゆらちゃんの愛。




でもさ、そんなゆらちゃんの大きな愛に、奇跡が起きたんだよな。



愁が、またゆらちゃんのことを好きになったんだよ。



愁の退院の日。


俺と優華に、愁が聞いてきたんだ。


ゆらに会いに行きたいから、ゆらの居場所を教えてくれって。



それで、俺と優華で、愁をゆらちゃんちまで連れてって、


二人はまた、思いが通じ合ったんだ。




愁から聞いた。



ゆらちゃんが、記憶を取り戻すのは、自然に任せようって言ったんだって。


思い出せなくても、それでもいいって。


愁といれれば、それでいいって。



嬉しそうにゆらちゃんのこと話す愁が、なんだか懐かしく感じちゃってさ。




ああ、良かった。


って、心から思ったんだ。



やっぱりこの二人は、二人じゃなきゃダメなんだよな。



この二人が離れるなんて、絶対ありえないんだ。



離れてほしくないんだ。



< 395 / 444 >

この作品をシェア

pagetop