さよならだね。
髪の毛を引っ張ったり、ほっぺたや二の腕などをつまんだり、頭をグリグリ押し付けてきたり、
久しぶりに、子どもっぽい甘えん坊愁くんの登場だ。
「まだ〜?」
「あとちょっと!」
「さっきからずっとそう言ってんじゃん。もう1時間たったんだけど〜。」
あたしの肩にもたれかかって、口をとがらせる愁くん。
ふふふ、かわいい。
「わかったから。あと30分だけ待って!」
「30分?無理無理無理無理。」
頭を左右に振りながら答える愁くん。
本当に子どもみたいでかわいい。
「コーヒーでも飲んでたら、30分なんてあっという間だよ!」
「ったく。絶対あと30分だけだからな!」
「ありがと!」
しょうがないな〜なんて言いながら、コーヒーを淹れに行こうと、愁くんが立ち上がったときだった。