さよならだね。
病院に到着し、すぐに処置室に運ばれる愁くん。
あたしは、外で待つことしかできなかった。
処置室の前にあるベンチに座る。
全身の震えが止まらない。
とにかく、あたしは急いで原口さんに電話した。
休日で、原口さんと優華も一緒にいたみたいで、すぐに病院にかけつけてくれた。
「ゆら!!」
走ってきた優華が、勢いよくあたしに抱きつく。
「優華、、」
あたしはやっと、涙が出た。
驚きと恐怖で、いままで涙が出なかった。
「ゆらちゃん、大丈夫だから。」
「はい。」
原口さんは、この前みたいに、冷静にあたしたちをなだめてくれる。