さよならだね。



「優華は今日はデートなんでしょ?」


「うん、まあね。」


「楽しんでね!ゆらは、まだ目覚まさないんだよね?立花さん。」


「うん。でもとにかく、愁くんのそばで過ごすよ。クリスマスだし。一緒にケーキは食べられないけどね〜。」


「そっか。」




あたしは笑ってみせた。



本当はすごく寂しいし、いまもずっと不安で仕方ない。



でも、二人に心配かけたくないし、二人には今日という日をめいっぱい楽しんでほしいから。






「あ!ゆらそろそろやばいんじゃない?会社の説明会、間に合わなくなっちゃう。」


「え、本当だ!もうこんな時間!あたし、もう行かなきゃ〜。」




のんびり話してたら、結構ギリギリの時間になってしまっていた。



慌てて、ドタバタと美奈の家を後にする。






「ゆら、本当に今日はありがとね〜!説明会頑張ってね!」


「あたしももう少ししたら、立花さんとこ行って、海斗と二人で見てるから。安心して説明会行ってきて。」


「うん、二人ともありがと!じゃあ、行ってきます。幸ちゃん、またね〜!」




あたしは3人に見送られ、会社へと向かった。



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