さよならだね。
積極的な人?
「ありがとう。」
立花さんはそう言って微笑むと、本日2度目、あたしの頭を撫でた。
あたしは顔が赤くなってる気がして、思わずうつむく。
ふっ、と立花さんが笑う声が聞こえて、立花さんは車を走らせはじめた。
しばらく無言で走る車。
でもその沈黙が嫌じゃなかった。
いつもなら、こういうとき、
どうしよう?何を話そう?なんて話しかければいいの?って、焦っちゃうんだけど、
この沈黙の空気は、全然そんな辛いものじゃなくて、
逆に、ほっと落ち着くようなものだった。
立花さんといると、本当になぜか安心するというか、ほっと落ち着いてゆっくりできるというか、
これも立花さんの持つ雰囲気なのかな?
そんなことを考えていると、車が止まった。
「ここって、、」
「うん、海だよ?」
そこは、夜の静かな海だった。