さよならだね。
「食後の運動に、少し歩かない?」
「そうですね。」
立花さんの言う通りに、あたしたちは車を降りて、浜辺をのんびり歩く。
ザザーン、、ザザーン、、
波が打ち寄せる音だけが響く。
ふわっと潮の香りが鼻をかすめる。
海なんて久しぶりだな〜。
たまには夜の海もいいかも。
あたしは久しぶりの海を、音と香りで感じながら、心がすーっと落ち着いていくのがわかった。
「ゆらちゃん。」
沈黙をやぶったのは立花さんだった。
あたしの名前を呼ぶと、立花さんはぴたっと立ち止まる。
あたしも立ち止まり、振り返って立花さんの顔を見る。