さよならだね。




「初めまして〜!サキです!この子が美奈で、後ろにいるのが優華とゆらです!」


一人一人を指差しながら、サキちゃんがあたしたちを紹介してくれた。


あたしたち3人は、どうも、と頭を下げる。




すると、


「へ〜!君がゆらちゃんか!」


橋本さんがあたしを見ながら言った。




「えっ?あの、、」


ん?なんであたし?
どっかで会った?知り合いでもいるっけ?

あたしが必死に頭をフル回転させていると、




「ああ、ごめんね。何でもないから気にしないで!」


橋本さんはそう言ってニコっと笑い、前を向いて座り直した。




気にしないでって言われても、なんだいまのは。

まだ少し気になっているあたしだったが、それ以上聞くこともできなかった。





「今日はどこまで行くんですか〜?」


サキちゃんが前の席の方に身を乗り出して聞く。




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