さよならだね。
「この近くの河原だよ!」
前を向いたまま原口さんが答え、話す。
「花火も買ってきたから、肉食って、暗くなったらみんなでやろうね!」
「わ〜!花火とか久々〜!楽しみ〜!」
サキちゃんは今日もハイテンション。
ね〜!楽しみだね〜!なんて美奈とキャッキャ言ってる。
駅からの猛ダッシュで疲れているあたしと、元々クールな優華は、そんな2人を後ろから見守るだけだった。
車内では、初めてでまだ知らないことだらけの橋本さんに、サキちゃんと美奈からの質問が絶え間なく続いていた。
それから30分ちょっとして、あたしたちは目的地の河原に到着した。
車から降りて、みんなでトランクに積んである荷物を運ぶ。
あたしが野菜が入った袋を持って歩いていると、
「重くない?」
いつの間にか隣を歩いていた愁くんが声をかけてきた。