さよならだね。
「愁くん!これくらい大丈夫だよ!って、あたしより愁くんの方がすごい重そうだよ?」
愁くんは、バーベキューの台や網、炭など、両手いっぱいの荷物を抱えていた。
「平気。」
涼しげな顔してその大荷物を運ぶ愁くんを見て、やっぱり男の人だな〜って感心した。
「よし!ここにしよっか!」
先頭を歩いていた原口さんが、車から少し離れたところで止まった。
みんながそこに運んできた荷物を置く。
あたしも荷物を置いて、辺りをキョロキョロ見渡すと、家族連れや若い人たちのグループなど、3組ほどがちらほらとバーベキューをしに来ていた。
「愁!ちょっとそっち持って!」
原口さんが愁くんを呼び、2人でテーブルを設置した。
「よし!じゃあ俺らがいまから火起こすから、女の子は材料切る係お願いしていいかな?」
原口さんは幹事らしく、テキパキとみんなに指示を出す。
その指示通り、男性陣と女性陣に分かれ、みんな楽しく準備に取りかかった。