さよならだね。




「あ〜!サキちゃん、そのカボチャ大きすぎるよ〜!」


サキちゃんはどうやら料理は苦手らしく、おおざっぱすぎる切り方を美奈からつっこまれる。


「こら!人のことはいいから、自分の手元見て!さっきから皮むきすぎ!」


野菜の皮むきをする美奈は、皮を分厚くむいてると優華に怒られる。


そう言う優華も料理は苦手なはず、と優華の手元を見ると、キャベツを適当に手でちぎっていた。




ははっ、なにこの光景!

おもしろすぎる!


あたしはよく家でも料理するし、このくらい慣れてるから、そんな3人の様子を見て笑いながら材料を切っていた。




ふと男性陣の方を見ると、ガスバーナーで火を出しまくる橋本さんに、ゲホゲホ言いながらうちわで風を送る原口さん、それを見るだけでなにもしてない愁くん。


そんな様子を見ながら、またあたしは笑ってしまうのだった。




あっ、

笑ってたら愁くんと目が合った。


それだけでもあたしの心臓は、ドクンっと跳ね上がる。


なのに、愁くんがすごく楽しそうな顔で笑うから、、

あたしの心臓はうるささを増す一方だった。




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