さよならだね。
Chapter.2
デート
愁くんと気持ちが通じ合った、あのバーベキューの日から半月ほど。
あたしはいつものように、教授の話をなんとなく聞きながら、ぼーっと窓の外を眺めている。
外ではしとしとと雨が降っている。
2、3日前に梅雨入りしたってニュースでやってたな。
愁くんとは毎日電話もメールもするし、3日に1回くらいは会っている。
愁くんが仕事終わりに会いに来てくれたり、ご飯食べに行ったり、
でも愁くんの仕事が忙しくて、なかなかデートらしいデートができていなかった。
お昼休み。
今日は美奈が体調不良で休んだため、優華と2人で昼食をとる。
「で、どうよ?愁さんとは。」
「ん?特に何もないよ〜。いつも通り。」
「そういえば、明日はやっとゆっくりデートの日でしょ?」
「うん!そうだよ〜。」
そう。
明日は愁くんがお昼から休みだから、どっかにデートに行こうって約束してる日。
実は明日が楽しみすぎて、昨日の夜くらいからちょっとソワソワしちゃってる。