【完】いいかげん俺を好きになれよ
◇ウサギのマスコット
「えーっ!?それはアユくんかわいそうだわ〜!」
部室にハルカ先輩の大声が響き渡る。
「シーッ!先輩声デカいから!!」
「だって〜!あのアユくんがやっと素直になったっていうのにそんな態度取ったらそりゃショックだよ!
美優のバカバカバカ!」
「…っ…だってぇ…」
月イチの作品提出のため、マスコットを編み編みしながら先輩に懺悔した。
なんだかもう半泣き状態。
アユのさっきの顔思い出すと胸が痛くて…。
ハルカ先輩からはさっそく説教をくらった。
「いや、意識しちゃうのはわかるけどさぁ…思い出してみなよ。アユくんは美優のためにイマジュン殴ったんだからね?
襲われた時だって一番に助けに来てくれたんじゃん。
それもすべて美優のことを思ってでしょ?
それでそんなふうに避けられたんじゃあんまりだわ〜。ツライって…」
「ぅ…ですよね…」