【完】いいかげん俺を好きになれよ
「あ、アユはゆっくり横になっててね」
部屋に入るなり、あたしはキョロキョロあたりを見回して何か手伝えることを探した。
どうやらほんとにしんどかったのか、いつも片付いてる部屋に脱ぎ捨てた服とか単語帳とかが散らかってる。
あたしはとりあえず、せっせとそれらを片付ける。
「おい…何やってんだよ…。
別に大丈夫だから」
アユは案の定よけいなお世話みたいな顔してたけど、気にしない。
着替えはちゃんと洗濯機に放り込んで、ゴミもきちんと捨てて、テーブルの上も拭いて勉強道具も整頓した。
「…よし!片付け完了!!
じゃあほら、デザート食べよ。
アユの好きな黒ごまプリン買ってきたよ」
袋から色々取り出す。
「あ、これはアクエリね。
これはクスリ用のミネラルウォーターで…」
「どんだけ買ったんだよ…」
「冷えピタも貼るね。おでこ出して」
「はっ?」
アユの額に買ってきた冷えピタを貼り付けた。
確かに額はかなり熱い。
熱けっこうあるかも…。
「熱何度あったの?」
「39度…」
「うわ高っ!!」