【完】いいかげん俺を好きになれよ
がしっ、ともう一人の男に腕を掴まれた。
わぁ、やだなにっ!?
怖い…
「ちょうど浴衣のJKと遊びたい気分なんだよね〜俺ら。
たこ焼きなんておごってやるから一緒においでよ。なっ?」
しかも結構しつこいし。
やだ…こんなことならアユと一緒に買いに来るんだった。
どうしよう……
なんて後悔してたらその時背後からいきなり…
ーーグイッ!
誰かに首元を捕まえられた。
「きゃっ、」
「…触んなよ」
……えっ?
聞き覚えのある低い声…。
も…もしかして……
おそるおそる見上げると、やっぱりその声の主は…
「アユっ…!」
顔を見た瞬間ものすごくホッとした。
アユだ…。
よかった…アユが来てくれた……
「…うわっ、なんだよ。男?
友達は?」
腕を掴んでいた男はアユの姿を見るなりパッと手を離す。
「うるせぇ。人の女に手出してんじゃねーよ。
ナンパなら他あたれ」
「はぁっ?」