【完】いいかげん俺を好きになれよ

「はぁ……」



夏休みの宿題も放置して、あたしは今日もベッドでゴロゴロ…



「おーい、姉ちゃん!

寝てばっかいるとブタになんぞ!」


「うるさい!

ほっといてよ〜〜」


「イケメンにフられたからってまだ落ち込んでんの?」


「……」



花火のあと、あたしが泣いて帰ってきたもんだからなぜか啓太とお母さんの間ではあたしがアユにフラれたってことになってる。


まぁ、実際はあたしがフッたんだけれど…。


でもいちいち説明するのも面倒なのでそういうことにしておいた。



「あんなイケメンと姉ちゃんが釣り合うわけないじゃん。もう諦めろよ」


「…わかってるよ!(笑)」



……ムカつくけど啓太の言うとおりだし。



そうだ、そもそもあたしなんかアユと釣り合わないし。


真由香みたいに可愛くないし、バカだし、チビでスタイルも良くないし。


元カノが自分の従姉妹ってことを抜きにしても、あんな可愛くて完璧な子のあとに付き合うなんて嫌だよ…。


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