【完】いいかげん俺を好きになれよ
「うぅ……、絵里ぃ…」
あたしがますます涙が止まらなくなって言葉に詰まると、絵里はそっとあたしの頭を撫でてくれた。
「アンタもホント鈍いよね〜。
やっと認めた?」
「うぅ……」
そう言われて頷くしかない。
絵里はそんなあたしを見てクスッと笑う。
「まぁ臆病になるってことはそれだけマジなんだよね。
でも何もしないで逃げちゃったらもったいないでしょ?
あたしは絶対うまくいくと思うよ。歩斗となら。
美優は歩斗といる時が一番キラキラしてるもん」
「…そうかなぁ……っぐ…」
「そうだよ。
だから後悔しないようにしな。
真由香ちゃんと一回話してみてもいいじゃん。
自分の気持ち正直に話して、ぶつかってみなよ。
いざとなればあたしと政輝もついてるからさ」
「絵里……」